Fitness Hacker

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テタヌス刺激後増強をトレーニングに応用~ラックアップ~

ジムで次のような光景を見たことはないだろうか?

ベンチプレスやスクワットで物凄い高重量をセットして「凄いな。何回できるんだろう?」と思っていたら、ラックアップだけして1回もやらずにすぐに戻すという光景を。

これはただの見栄張りではなく、科学的根拠のあるテクニックなのです。

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なぜラックアップだけ行うのか

簡単にいうと、高重量をラックアップすることによって、重さ慣れをするためです。これにより、神経系が活性化し、普段メインセットで使用する重量が非常に軽く感じられるようになります。

これは多くの方が経験したことがあるはずです。例えば、メインセットが終わった後に追い込み目的で重量を落として行うと物凄く軽く感じられたことがあるはずです。

筋肉を動かすための神経伝達

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筋肉を動かすときは、脳からの命令が電気刺激として神経を伝わっていきます。そして、電気刺激が神経の末端(神経終末/シナプス)まで到達すると、神経伝達物質が分泌され、次の神経へと伝わっていきます。そして最終的に筋肉まで辿り着き筋肉を収縮させるのです。

この一連の神経伝達がスムーズに行われると筋肉はより強い筋力を発揮することができます。

神経伝達をスムーズにするためには

まずは神経伝達物質が十分体内にあることが必要となります。これは材料となるアミノ酸などの各種栄養素を十分に補給する必要があります。

もう一つの方法は、脳からの神経発火頻度を高めるという方法です。先ほど脳からの電気刺激が神経を伝わって筋肉を収縮させるといいましたが、この電気刺激は1度ではなく、何度も繰り返し送られます。この電気刺激は、頻度が高くなるほど筋肉を強く収縮させます。神経の発火頻度はトレーニングによって高めることが可能です。

テタヌス刺激後増強とは

電気刺激の頻度が高まったときにある現象が生じます。

それは一度電気刺激の頻度が高くなるとしばらく神経伝達がスムーズになった状態が続くという現象です。これをテタヌス刺激後増強といいます。

シナプスでの神経伝達は、カルシウムイオンの流入によりシナプス前膜とシナプス小胞が融合し、神経伝達物質が放出されることによって行われます。

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このとき高頻度の電気刺激が与えられるとシナプス前膜にカルシウムイオンが蓄積し、神経伝達物質の放出量が増加します。

これによって神経の伝達がスムーズになります。

テタヌス刺激後増強を応用する

このテタヌス刺激後増強は色々な種目に応用可能ですが、最もよく利用されるのはスクワットとベンチプレスです。

方法としては、メインセットよりも重い重量をセットして1回もしくはパーシャルで数レップス行うか、ラックアップだけを数回行うだけです。その後数分間(5分前後)休憩したらメインセットに移ります。

ここでの注意点は、筋肉を疲労させないということです。ターゲットは神経です。筋肉を疲労させてしまっては続くメインセットの質が下がってしまい、本末転倒です。

また、重量が軽すぎても効果が感じられませんし、重すぎても危険を伴うので注意が必要です。

ラックアップであれば慣れると自分のマックスよりかなり重い重量でできるようになります。

このテタヌス刺激後増強は即効性があります。
メインセットに入ると、スクワットもベンチプレスも非常に軽く感じられてフォームも安定するはずです。

使いどころとしては、プラトー気味のときや、MAX挑戦のときが効果を発揮します。

また上手く取り入れることによってメインセットの質を上げることもできるのでぜひ試してみて下さい。